大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

横浜地方裁判所 平成9年(わ)502号 判決 1997年5月27日

本店の所在地

神奈川県高座郡寒川町一之宮四丁目二番一三号

株式会社フジ食品

(右代表者代表取締役 大竹学)

本籍及び住居

神奈川県高座郡寒川町宮山五〇〇番地の四四

会社役員

大竹学

昭和二六年三月一五日生

右両名に対する各法人税法違反被告事件について、当裁判所は、検察官橋本千惠子出席の上審理し、次のとおり判決する。

主文

被告人株式会社フジ食品を罰金三二〇〇万円に、被告人大竹学を懲役一年六月に処する。

被告人大竹学に対し、この裁判の確定した日から三年間その刑の執行を猶予する。

訴訟費用は被告人両名の連帯負担とする。

理由

(罪となるべき事実)

被告人株式会社フジ食品(以下「被告会社」という。)は、神奈川県高座郡寒川町一之宮四丁目二番一三号に本店を置き、畜肉、畜肉副生物卸売等を目的とする法人であり、被告人大竹学(以下「被告人」という。)は、被告会社の代表取締役として、その業務全般を統括している者であるが、被告人は、被告会社の業務に関し、法人税を免れようと企て、売上及び棚卸高の一部を除外し、その除外した資産を借名の普通預金や定期預金にするなどの方法により所得を秘匿した上、

第一  平成三年八月一日から同四年七月三一日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が五八〇九万五〇七七円(別紙(一)修正損益計算書参照)であったにもかかわらず、同年九月三〇日、同県藤沢市朝日町一番地の一一所在の所轄藤沢税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が一〇九七万八八七八円であって、これに対する法人税額が三一九万九一〇〇円である旨記載した内容虚偽の法人税確定申告書を提出して、そのまま法定の納期限を徒過させ、もって、不正の行為により被告会社の右事業年度における正規の法人税額二〇八六万八〇〇〇円と右申告税額との差額一七六六万八九〇〇円(別紙(四)税額計算書参照)を免れ、

第二  同年八月一日から同五年七月三一日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が一億七〇九四万五〇一五円(別紙(二)修正損益計算書参照)であったにもかかわらず、同年九月三〇日、前記税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が一九七三万三八四八円であって、これに対する法人税額が六六二万二九〇〇円である旨記載した内容虚偽の法人税確定申告書を提出して、そのまま法定の納期限を徒過させ、もって、不正の行為により被告会社の右事業年度における正規の法人税額六三三二万七四〇〇円と右申告税額との差額五六七〇万四五〇〇円(別紙(五)税額計算書参照)を免れ、

第三  同五年八月一日から同六年七月三一日までの事業年度における被告会社の実際所得金額が一億三三八七万七四七一円(別紙(3)修正損益計算書参照)であったにもかかわらず、同年九月三〇日、前記税務署において、同税務署長に対し、その所得金額が三二三〇万一〇八九円であって、これに対する法人税額が一一一八万八三〇〇円である旨記載した内容虚偽の法人税確定申告書を提出して、そのまま法定の納期限を徒過させ、もって、不正の行為により被告会社の右事業年度における正規の法人税額四九二七万九三〇〇円と右申告税額との差額三八〇九万一〇〇〇円(別紙(6)税額計算書参照)を免れ

たものである。

(証拠の標目)

判示全事実につき

一  被告会社の代表者及び被告人の当公判廷における各供述

一  被告人の検察官に対する各供述調書(平成九年三月一七日付、同月一九日付で五三枚綴りのものと二九枚綴りのもの、同月二六日付二通、同月二七日付、同月二八日付)

一  青木洋子の検察官に対する供述調書

一  河村喜久盛の収税官吏に対する各質問てん末書(二通)

一  大蔵事務官作成の売上髙調査書、期首棚卸髙調査書、仕入髙調査書、期末棚卸髙調査書、給料手当調査書、賃借料調査書、接待交際費調査書、受取利息調査書、雑損失調査書、損金の額に算入した道府県民税利子割調査書、新規取得土地等に係る負債の損金不算入金額調査書及び事業税認定損調査書

判示第一、第二の各事実につき

一  大蔵事務官作成の支払利息割引料調査書

判示第一事実につき

一  大蔵事務官作成の役員賞与調査書、租税公課調査書、保険料調査書及び役員賞与損金不算入額調査書

一  押収してある法人税確定申告書一冊(平成九年押第一三二号の1)

判示第二、第三の各事実につき

一  大蔵事務官作成の雑費調査書、雑収入調査書及び交際費等の損金不算入額調査書

判示第二の事実につき

一  押収してある法人税確定申告書一冊(平成九年押第一三二号の2)

判示第三の事実につき

一  押収してある法人税確定申告書一冊(平成九年押第一三二号の3)

(法令の適用)

罰条

被告会社の判示第一ないし第三の各所為につき

いずれも法人税法一六四条一項、一五九条一項、二項

被告人の判示第一ないし第三の各所為につき

いずれも法人税法一五九条一項

刑種の選択

被告人につき

いずれも懲役刑を選択

併合罪の処理

被告会社につき

刑法(平成七年法律第九一号「刑法の一部を改正する法律」附則二条一項本文により同法による改正前の刑法を適用する。以下同じ。)四五条前段、四八条二項(各罪について定めた罰金の合算額の範囲内で処断)

被告人につき

刑法四五条前段、四七条本文、一〇条(犯情の最も重い判示第二の罪の刑に加重)

刑の執行猶予

被告人につき

刑法二五条一項

訴訟費用の負担

被告人両名につき

刑訴法一八一条一項本文、一八二条

よって、主文のとおり判決する。

(裁判官 新田誠志)

別紙(一)

修正損益計算書

<省略>

別紙(二)

修正損益計算書

<省略>

別紙(三)

修正損益計算書

<省略>

別紙(四)

税額計算書

<省略>

別紙(五)

税額計算書

<省略>

別紙(六)

税額計算書

<省略>

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例